2009年5月22日金曜日

Ambivalent transparency - 男の子牧場について思う

「男の子牧場」のサービス停止について

(サイバーエージェント広報担当のブログ・2009/5/18)

今週話題になった「男の子牧場」の炎上事件について、少しまとめておきたいと思った。

炎上中のコメントに記載された論点は、ざっくり下記3点だろう。

・「牧場」という名称や、男性を動物に喩えるという「差別的表現」
・ 個人情報が本人の承諾を得ずに公開されるという「個人情報保護」
・ CA社のコミュニケーションにおける「不透明性」

背景情報を知らずとも、上記理由だけで非難に足る材料がそろっている。

「差別的表現」と「個人情報保護」については、公開されてしまったサービスの
引き返せない欠陥であり、ブログコメントにあるように、CA社のサービス提供に対する
プロセスの問題だろう。

だが、コミュニケーションの「不透明性」は、事故が起きてしまってからの「まずさ」だ。
現実に、炎上の状態は沈静化しつつあるのだから、対応を失敗している訳ではないかもしれない。
ブログ炎上からサービス停止の判断と実行に至るまでのスピードは決して遅くはなかった。
(実質6日)

しかし、広報ブログではコメントに対する真摯な姿勢は見られず、
渦中において無関係な投稿までしている。
また、社長のブログでもまるで事件とは無関係かのように日常の投稿が続いている。

これが、火に油を注いでしまった。
しかも、社長のブログはコメント承認制のようで、こちらには一切炎上が見られない。


私個人の意見だが、Webの世界は「透明性」が特長だと思っている。
ただ流れすぎてゆく会話ではなく、すべてのコミュニケーションは記録され、保存される。

承認制のコメントというのもリスク・マネジメント上仕方のない処置なのかも知れないが、
いざリスクが発生したときになにもアクションを起こせないならリスクを管理する意味などない。


会社は一人の人のようなものです。社員一人一人が会社の顔なのです。
この状況下にCA社の社員は誰一人、この事件に無関係ではいられないはず。
それなのに広報ブログだけ燃やして、社長ブログはのうのうと続いていることが
ちょっと理解できません。(すみません、考えていたら腹が立ってきました)



これは、透明性の両面性という題名の投稿です。


気づかぬ間にことが進んでいくこと、

すべてが可視化され、開かれていること、



すべてが終わった後、自分が舞台の上に立っていることに気付くのか。

それとも、自ら舞台に上がり、演じてみせるのか。



ks


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